近年、ライフスタイルの変化や価値観の多様化などに伴い、個々の生活重視の傾向が強まり、地域社会への参加が減少傾向にあります。
その一方で、東日本大震災において地域の絆が大きな役割を果たしたように、地域社会に寄せられる期待は、依然として大きなものがあります。こうした地域社会の中心となる自治会では、最も身近なコミュニティとして様々な活動を行っていますが、その活動に無関心な人や自治会に加入しない人が増えている現状があります。
自治会に加入してもらうためには、自治会の役割を再確認しておく必要があります。
自治会加入を呼びかける前に、現在の自治会が時代の流れや実態に合っているか、もう一度見直してみましょう。
(1)会費を見直してみましょう |
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◇会費の使い方などについて、今一度、見直してみましょう。新規加入者が加入しやすい会費や、減免や減額などの新しい制度も、検討してみましょう。 |
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例) |
・単身者や学生、ひとり暮らしの高齢者などを減額する制度の検討 |
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・加入金の分割支払いなど |
(2)役員の仕事を分担しましょう |
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◇「役員になると、負担が大きい」という意見をよく聞きますが、仕事が一部の役員に偏っていませんか?
仕事をなるべく分け、分担するとともに、役員以外でも応援してくれる人を見つけましょう。声を掛け合って、みんなで協力し合える自治会を目指しましょう。 |
(3)若い世代にも、声をかけましょう |
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◇自治会・町内会を敬遠しがちな若い世代と、交流の場をつくってみましょう。また、活動の一部を担当してもらうのも良いでしょう。伝統を大切にしながら、少しずつ新しい意見を取り入れていくことも必要です。 |
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例) |
いろいろな世代が参加できるイベントをつくる |
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入念な準備が必要です。効果的な呼びかけを行いましょう。
①未加入世帯の把握、調査 |
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住宅地図などを参考に、未加入世帯の確認。 |
②役員の共通認識、自治会の役割の再確認 |
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・加入活動にあたる役員が共通認識を持ち、熱意をもって勧誘にあたりましょう。 |
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・あらかじめ想定される質問の答えを準備しておきましょう。 |
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【共通認識】 |
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・住民の知恵と力なしでは、住民の望むような方向での課題の解決は困難。 |
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・住民(組織)に活力がなくては、まちづくりや地域自治が発展することはない。 |
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・地域社会の再生は、自ら進んで時間とエネルギーを提供する住民の工夫と献身的な活動によるところが大きい。 |
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・自治会加入率が高ければ高いほど、地域住民全体が等しく生活に必要な情報(行政及び地区情報等)を得ることができ、連携強化が図れる。 |
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・地震、災害、風水害等の災害発生時に避難情報伝達や誘導、更には救助、救援活動など、組織的に対応できる。 |
③訪問時の説明資料の用意 |
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・あいさつ状・加入のパンフレット |
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・自治会総会資料を用意(できるだけわかり やすく説明) |
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☆訪問人数 |
2,3人 |
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☆訪問時期 |
・新規転入者には、居住後、時間をおかずに訪問。 |
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・既居住者には、行事やイベントに合わせて訪問。 |
☆訪問時間帯 |
・相手が対応可能な時間帯(食事時や夜間はなるべく避ける) |
☆携行品 |
・新規転入者 |
あいさつ状、加入の案内状、加入申込書、総会資料 |
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・既居住者 |
加入の案内状、加入申込書、総会資料、イベント案内 |
☆訪問 |
①初回訪問時 |
5分程度の簡単な説明にとどめる。 |
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②2回目訪問時 |
1週間後。初回の訪問で加入を拒否された場合
にも、役員を替えるなど工夫して訪問。 |
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1回目 |
「○○さんのお宅でしょうか?私たちは、この地区の
○○自治会の役員です。この地区にお住まいの皆様
にぜひ自治会に入っていただきたいと思いまして、
本日、訪問させていただきました。私たちの自治会
では、明るく住み良いまちづくりを目指して、
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・防犯活動として○○○(例 防犯灯の設置や維 持管理、通学時の子ども見守りなど) |
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・防災活動として○○○(例 防災訓練など) |
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・親睦活動として○○○(例 夏祭りなど) |
を行っています。参考資料をお持ちしましたので、ぜひ加入についてご検討ください。 |
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◇加入の意思表示があった場合・・・その場で申込書等に記入してもらう。 |
◇加入について決めかねている場合・・・資料を渡し、「後日、再度お伺いしますので、よろしくお願いします。」と言って帰る。 |
◇質問・意見があった場合・・・丁重に答える。
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2回目 |
「先日お伺いしました、自治会の□□です。自治会の加入について、ご検討いただけましたでしょうか?」 |
◇加入の意思表示があった場合・・・その場で申込書等に記入してもらい、班長さんを教え、班長さんには新加入者の氏名等を伝える。 |
◇加入について決めかねている場合・・・誠心誠意相談に乗り、説得していく。状況によっては、2~3日後、再々訪問するか、訪問者を替えて、再訪問する。 どうしても快諾をもらえなかった場合は、「また来年伺いますので」と言って、一応打ち切る。(交渉記録を残しておく) |
◇頭ごなしに自治会を否定する場合(過去に、苦い経験の持ち主かもしれない)・・・ 一応、言い分を全部聞く。理解できる部分については、共感・同調もする。心が開いたところで、この地区の状況を話し、今後の自治会活動に協力いただきたい旨を話しておく。 |
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相手に加入を強制するような勧誘は逆効果です。自治会のイメージも損なわれます。好印象を持ってもらえるように、親切・丁寧な対応を心がけましょう。
役に立つ -->> 
平成25年4月 東松山市自治会連合会・東松山市作成の「自治会・町内会加入促進マニュアル」よりホームページを作成致しました。